「ここ掘れ!令和の賃貸経営」
2019(令和元)年7月31日(水)に行われた賛助会員様向け勉強会で、ベテランプロパティマネージャー間明田眞喜子氏から、満室経営を目指す家主様の心得とコツをお話しいただきました。その前半部分「賃貸経営成功への3つのポイント」を紹介します。
1.はじめに
26年間、賃貸管理に携わってきた体験を率直にお伝えします。不動産を持ち、賃貸物件を貸すことは、ご自身の財産が他人の人生と関わりを持つ、ということです。賃借人は「売り切りのお客様」でなく、「長いお付き合いのお客様」です。入居者を呼び込み、円滑にお付き合いを進めるための3つのポイントをご紹介します。
2.賃貸経営成功への3つのポイント
(1)高齢者の入居受入れ
人生100年時代なので高齢者受入れは避けて通れませんが、万一の場合、賃貸借契約の終了、残置物の処理、次への募集に向けて苦慮するので、受入れのブレーキとなります。
管理会社では様々な対策を取っています。物件より1時間圏内に親族が住んでいること、その親族がこまめに連絡を取る約束をすること、併せて「定期建物賃貸借契約」に限定すること、などを条件としている会社もあります。
・孤独死に対応する損害保険の活用も、リスク回避対策となります。
「空室分家賃及び値引き期間の差額家賃の補償」や「遺品整理費用や相続財産管理人の選任申し立て費用」や
「原状回復費用、お祓い追善供養に要する費用」などを負担してくれます。
・高齢者に対する居住支援サービスを行う「居住支援協議会」も活用できます。
入居前には保証人の引き受け、契約の立会い、引越の支援、入居中には見守り、入退院の付き添い、
貴重品や現金等預かりの支援、万一の際には残存家財の処分,葬祭関連、行政諸届の手続きといった支援があります。
(2)外国人の受入れ
外国人を拒否するだけでは賃貸経営が厳しくなり、入居率低下につながります。まずは、外国人を受け入れるための発想の転換が必要です。
日本に来て何年経つか、日常会話はできるか、保証会社との契約、職業の確認など、入居申込みを受けた際の審査の段階で気を配ることが重要です。契約に際しても「入居チェック」は重要です。設備の正しい取り扱い、ごみの取り扱い、緊急時対応、日常生活のマナーと、やってはいけないことの説明をして、Q&Aで本当に理解したかどうか確認することで入居者の把握ができます。
(3)生活保護受給者、障害者、一人親家庭の人の受入れ
このような方々の部屋探しが難しいのは現実ですが、賃貸経営では入居率を上げるための手段としても、社会貢献としても大切なことです。
入居申し込みの時点から自治体の福祉課の協力を得て、契約プロセスの中で、家主様への相談、報告、確認を取っていくことが管理会社にとって重要です。
3.まとめ
外国人を拒否するだけでは賃貸経営が厳しくなり、入居率低下につながります。まずは、外国人を受け入れるための発想の転換が必要です。
日本に来て何年経つか、日常会話はできるか、保証会社との契約、職業の確認など、入居申込みを受けた際の審査の段階で気を配ることが重要です。契約に際しても「入居チェック」は重要です。設備の正しい取り扱い、ごみの取り扱い、緊急時対応、日常生活のマナーと、やってはいけないことの説明をして、Q&Aで本当に理解したかどうか確認することで入居者の把握ができます。